福島復興サイクル
ロードレースへの想い

Our hope

レースは多くの人々の
想いの結晶

全国でも例を見ない数の公道ロードレースを開催している福島県。開催地の市町村自治体、地元のボランティアスタッフ、そして「福島復興サイクルロードレース」を主催する地元新聞社の福島民報社。福島を舞台に開催される自転車ロードレースは、多くの人々の想いの結晶でもある。

主催者の福島県自転車競技連盟と福島民報社がメッセージを寄せる(2023年大会時のメッセージです)

福島県自転車競技連盟会長
岩城 光英

いよいよ「ツール・ド・ふくしま2023」の開催です。全国から選手をはじめ多くの皆様にお出でいただき、誠に嬉しく存じます。
あの大震災から12年半が経ちました。私達福島県民は様々な困難を乗り越え、一人ひとりがそれぞれの役割を果たして復興に努めてまいりました。
そうしたふるさとの現状を、国内はもちろん世界中に発信したい!広域的な交流人口の拡大とふるさとの振興につなげたい!そうした思いから、私達はふるさとの復興を象徴するような「福島復興サイクルロードレースシリーズ」をめざしています。

本大会は、その全10戦の中の1戦です。5つあるコースの中でも、国内最長となる211キロコースは、新地町をスタートして、太平洋沿いに浜街道と国道6号を南下します。
いわき市から「あぶくまロマンチック街道」と称される国道399号で阿武隈山系を北上し、葛尾村にゴールする、国内屈指のコースです。
選手の皆様には、福島の誇る海や山の自然を満喫しながら、自己のベストを尽くしていただきたいと願っております。

28年前、いわき市長を務めていた私は、環境と共生する自転車を生かしたまちづくり等の視察のため、フランスやドイツを訪れました。
自転車走行を重視した交通政策や日本でのマラソン大会のように、自転車の市民レースが普通に行われている等、自転車文化が生活に根付いていることを学びました。
さらに「ツール・ド・フランス」を観戦し、サイクルスポーツの人気の高さや規模の大きさに圧倒されたことが、今でも脳裏に焼き付いています。

6年前我が国でもようやく「自転車活用推進法」が施行され、自転車にフォローの風が吹き始めました。
それぞれの自治体では、災害時も含めて主要な交通手段のひとつとして自転車をどう活用していくかが、課題となっています。
さらに、健康増進や地域振興の観点からサイクルツーリズム等の取り組みも大切になっています。

この「ツール・ド・ふくしま」が福島県自転車競技の強化はもちろん、真の復興をめざす私達に希望をもたらす、地方創生を担うシンボルとしてスタートすることを願っています。
選手の皆様の御健闘を祈ります!

福島の安全と安心を積極的に発信してもらいたい

大会主催者福島民報社
代表取締役社長
芳見 弘一

福島民報社は東日本大震災と原発事故を経て、報道機関としての本来の役割の他に新たな使命を課せられました。それは県土再生のための難しい課題に立ち向かい、風評を払拭し、未来へ向かって歩む福島県民の最大の応援団となることであり、新聞社としてそのお手伝いを続けていくということです。

使命を担うため、震災後はサイクルスポーツの持つ魅力と力で、福島の元気を伝える事業も展開してきました。そして、集大成ともいうべき「福島復興サイクルロードレースシリーズ」を企画しました。中でもメインとなる「ツールドふくしま」は、被災地の15市町村が関係します。将来的には国内最大規模のレースとして認知される大会を目指しています

各シリーズに参戦する皆さまには東日本大震災と原発事故から復興への道を歩む本県の姿を肌で感じ、それぞれが安全と安心を積極的に発信していただければと思います。そしてレースをきっかけに継続的に本県に足を運んでくださることをお願いします。
最後になりますが、このシリーズ実施にあたり、さまざまな形でご支援をいただいている福島県自転車競技連盟さま、福島県と関係市町村さま、福島県警察本部および関係各警察署さま、協賛社の皆さまはじめ関係各位に心から感謝申し上げます。